DualCam

デュアルカメラ同時録画は ProRes や Log に対応していますか

対応していません。DualCam が書き出すのは H.264 の映像で、ProRes や Log のカラープロファイルを選択肢として用意したことは一度もありません。これは見落としではなく、どちらも「1台のカメラで撮った映像を、あとで処理する」ことを前提にした機能だからです。デュアルカメラの同時録画は、そもそも1台の映像でもなければ、ファイルに書き出される時点でもう処理が終わっています。

この2つの機能は、そもそも狙っている仕事が違います。それぞれが実際に何を必要としているかを見れば、マルチカメラセッションがなぜ最初からそれを見つけられる場所ではなかったのか、そしてグレーディングが本当に必要な場合はどう撮ればよいかがはっきりします。

ProRes と Log が前提にしていること

ProRes は、H.264 のような配信用フォーマットよりもはるかに大きなビットレートとストレージ容量と引き換えに、1フレームあたり圧倒的に多くの画像情報を保持するように作られた、業務用の中間コーデックです。Log は、あえてコントラストの低い平坦な画像として撮る色プロファイルで、通常のコントラストで撮ると失われてしまう明部と暗部の階調を残しておき、撮影の瞬間にカメラ側で見た目を決めてしまうのではなく、あとからカラリストがその階調を作り込めるようにするものです。

どちらも同じ前提の上に成り立っています。1台のカメラ、情報量を落とさないまま続くフレームの流れ、そしてまだ見た目とコントラストの最終判断をしていない編集者に渡されること。この前提は単眼撮影には当てはまりますが、デュアルカメラの同時録画には当てはまりません。

マルチカメラセッションがこのコーデックを載せられない理由

マルチカメラセッションはすでに、2つのライブ映像、リアルタイムの GPU 合成処理、そして結果のエンコードという固定のハードウェア予算を使い切っています。この同じ予算が、すでに 4K を除外し、単眼撮影ならただで使える「高画質」のような簡易プリセットも除外しています。ProRes は解像度を問わず、DualCam が今の上限で書き出している H.264 ファイルの何倍ものビットレートと、それを維持できる書き込み速度を必要とします。しかもそれは、すでにカメラ1台ではなく2台を同時に動かしている状態の上に、さらに乗せる負荷です。これは 4K より小さな要求ではなく、はるかに大きな要求です。

マルチカメラセッション内のすべてのカメラは、システムがマルチカメラ対応と明示的にフラグを立てたフォーマットで動作する必要もあります。コーデックの負荷が仮に許容できたとしても、これは別のもう一つの厳格な要件であり、単眼撮影向けに作られ検証されたフォーマットに手を伸ばすことをそれだけで除外します。

Log にはとくに接ぎ先がない理由

Log が解決する問題は、映像がカメラを離れる時点でまだ未完成である場合にしか存在しません。DualCam は前面と背面のカメラ映像が届くそばから GPU 上で1枚のフレームに描き込み、まさにそのフレームをファイルに書き出します。これは、レイアウトやフィルター、各カメラの露出が、フレームが記録された瞬間に確定してしまうのと同じ事実です。フレームが存在する時点で、そのコントラストと色は、カメラごとにすでに決まり、すでに合成済みなのです。

フラットなプロファイルは、まだ行われていないグレーディング工程の手前にあってこそ意味を持ちます。書き出される前にすでに絵作りが終わっているファイルには、これから調整できる「フラットな」部分はもう残っていません。ここで Log を求めることは、すでに最終的な見た目に確定した画像に対して、階調を残しておいてほしいと頼むようなものです。

本当にグレーディングしたいなら、何を撮ればよいか

  • お使いの iPhone がカメラ1台分として提供しているフォーマットで、単眼撮影を別に行う。Log や ProRes が実在するのはそこであり、単眼撮影であればマルチカメラセッションが抱える制約はそもそも関係ありません。
  • リアクションや解説のレイヤーを、別のデュアルカメラまたは単眼のクリップとして撮っておき、あとから編集ソフトで組み合わせる。1つのファイルにグレーディング済みの仕上がりとリアルタイム合成の両方を期待しないこと。
  • 欲しいのが、あとで作り込むためのフラットな出発点ではなく、撮影のその場で決まった特定の見た目なら、DualCam 自体のライブフィルター——ビビッド、ウォーム、クール、モノクロ、フィルム——を使う。これらは録画中にシェーダーの中で適用されるもので、Log とは端から目指しているものが違うツールです。

よくある追加の疑問

DualCam に ProRes に近い解像度やフォーマットの設定はありますか。

ありません。撮影設定として選べるのは 720p と 1080p だけで、どちらも H.264 High プロファイル・固定ビットレートでエンコードされます。どちらの設定にも、より高いビットレートやビット深度の選択肢はありません。

将来のアップデートでデュアルカメラ同時録画に ProRes が追加される可能性はありますか。

2つのライブ映像を同時に維持する形である限り、可能性は低いでしょう。ProRes が必要とするビットレートとストレージ量は、マルチカメラセッションをすでに 4K 未満に抑えているのと同じハードウェア予算に収める必要があり、そのセッション内の全カメラは依然としてシステムがマルチカメラ対応と明示したフォーマットで動く必要があります。単眼撮影向けの業務用コーデックはその条件に当てはまりません。

フラットで調整しやすい画を撮りたい場合、DualCam のフィルターで代用すべきですか。

いいえ——ライブフィルターはその逆の道具です。録画の瞬間に見た目を確定させるもので、Log があえて見た目を確定させないのとは方向が逆です。グレーディングが重要なら、その部分だけお使いの iPhone が対応するフォーマットで単眼のクリップとして別撮りし、デュアルカメラの合成映像とは分けて扱ってください。

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