DualCam

iPhone の前後カメラでライブや試合を撮る方法

ライブや試合を撮るのは、リアクション動画と発想は同じです。起きていることと、それを見ている自分の表情を、あとで合わせる2本の素材ではなく1枚のフレームに収める。ただし今回相手にしているのは、もう一度起こしてはもらえない出来事です。アンコールはもう一度歌ってもらえませんし、決勝ゴールももう一度決まりません。だから構図や設定は、その瞬間が来る前にすでに正しくしておく必要があり、あとから直すものではありません。

これはマウントに固定したドライブ vlog や、三脚を立てたインタビューとは体の使い方がまったく違う撮影でもあります。端末はショーの間ずっと手の中にあり、ダッシュボードの上に置かれてはいません。周りの歓声は、望むと望まざるとにかかわらず録音の一部になります。そしてイベント自体は何時間も続くのに、本当に残したいテイクはせいぜい数分です。

ステージや競技場を大きく、自分は小さく

この場面にはピクチャ・イン・ピクチャが向いています。演目や試合がフレームを埋め、自分の反応は隅の小窓に浮かべます。これは運転中や観戦中の撮影で一般的にうまくいく組み方と同じ理屈です。動き続ける広い景色のほうに解像度を割き、反応は小窓ひとつで十分で、ステージと同じ面積を与える必要はありません。

どの角に小窓を置くかは、端末を掲げたときに腕が自然に落ち着く位置と、フレーム下側に実際に何が写り込むか——前の人が掲げる光るスマホ画面、柵、スコアボード——で決まります。DualCam は録画中でも小窓を四隅のどこへでもドラッグでき、サイズも変えられるので、曲の合間やイニングの間に立ち位置が変わって元の角が合わなくなったら、止めずに動かしてください。

3時間掲げ続けるのは無理がある——長回し1本ではなくテイクを重ねる

同時録画には録画中の一時停止ボタンがありません。動画ファイルは開いた瞬間から途切れなく書き込まれ続けるので、止めて再び録るのが唯一の区切り方です。これは欠点のように聞こえますが、ライブや試合の撮影にはむしろ相性がいい制約です。ショー全体を通して腕を掲げたまま安定させられる人はいませんし、そもそも大半の時間には残す価値のあることは起きていません。

本当に欲しい瞬間をあらかじめ決めておきます。開幕の1曲、決勝ゴール、アンコール、あとで見返したくなるとわかっている場面。それぞれを短いテイクとして録り、合間は端末を下ろします。テイクを短く区切れば、その間に端末も一息つけます。カメラ2系統と絶え間ない GPU 合成はもともと負荷の重い処理で、途切れない長回しこそが、システム自身が録画を終了させる地点まで端末を押しやる一番の原因だからです。

マイクが拾っているのはステージの音だけではなく、会場全体の音

同時録画の音声トラックはカメラごとではなく1本だけで、そこに入るのは端末のマイクがその場で実際に拾ったもの全部です。PA システム、隣で一緒に歌っている人、自分の声が、会場が渡してくるバランスのまま混ざります。あとからステージの音だけを人混みの音から切り離す方法はありません。録れているのは演目のクリーンな音源ではなく、その場にいた体験そのものです。

ほとんどのライブ素材にとっては、これがあとで見返したときに臨場感を生む理由でもあります。周りの音こそ、その場にいた感覚の一部です。会場の音を入れず自分のナレーションだけが欲しい場合は、録画を始める前にミュートをオンにしておく必要があります。音声トラックは最初のフレームから存在するか、まったく存在しないかのどちらかだからです。その場合はあとから解説や音楽を自分で足すことになり、その場でマイクが拾った音には頼れません。

ショー全体を通してのバッテリーと発熱

カメラ2系統、毎フレームの GPU 合成、ハードウェアエンコード——同時録画はもともと通常の録画より電力を使います。そこにライブや試合では、テイクとテイクの間に画面をつけたまま何時間も立っている時間が加わります。1本1本のクリップを心配する必要はありませんが、一晩を通せば積み重なります。休憩や幕間こそ充電のタイミングで、録画しながら充電するのは避けてください。充電そのものが、録画がすでに生んでいる熱の上にさらに熱を重ねます。

テイクの合間に画面の明るさを落としておくのは、見た目以上に効果があります。ディスプレイはカメラが何をしていようと関係なく電力を使う独立した消費源で、暗い会場で明るい画面を見ているのはたいてい自分だけだからです。

ズームの上限は、録画を始める前に選んだレンズで決まる

録画中もピンチズームは使えますが、それはいま選ばれている背面レンズの範囲内で寄れるだけで、標準カメラアプリのように別の物理レンズへ乗り換えてはくれません。座席がステージや競技場から遠いなら、望遠レンズを搭載した iPhone であれば、ただ同じ画像をデジタルに切り出して拡大するよりも意味のある距離まで寄れます。

レンズの選択は解像度と同じく、録画を始めた瞬間に固定されます。だから最初のテイクを録る前に決めておき、ショーの途中で切り替えるつもりでいないことです。実際にどれくらい離れることになるかわからない場合は、望んでいる最前列ではなく、自分の座席やいつも立つ場所を基準に決めてください。

よくある追加の疑問

ショー全体を1本のファイルに録ってしまってもいいですか。

試すこと自体はできますが、何時間も連続で同時録画を続けるのは発熱とバッテリーの面で現実的ではなく、途中の休憩をまたいで同じ録画を続ける一時停止もありません。本当に欲しい場面のまわりだけを短いテイクとしていくつか録るほうがうまくいきますし、あとから1本の長いファイルを最初から探すのではなく、選べる複数のクリップが手元に残ります。

会場のざわめきで音声が台無しになりませんか。

自分の声だけを会場の音から切り離す方法はありません。マイク1つに対して音声トラックは1本で、ライブや試合ではそこに PA システムや周りの歓声が一緒に入ります。それはたいてい、あとで見返したときに臨場感を生む要素でもあります。会場の音を入れず解説だけをあとで足したい場合に限り、録画を始める前にミュートをオンにしてください。

ステージから遠いとわかったら、録画中に望遠レンズへ切り替えられますか。

できません。背面レンズの選択は解像度と同じく、録画が始まった瞬間に固定されます。座席が遠く、iPhone に望遠レンズがあるなら事前に選んでおいてください。ピンチズームは選んだレンズの範囲内では引き続き使えますが、別のレンズへは移れません。

とにかく撮ってみたいなら

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