DualCam

iPhone の同時録画に手ぶれ補正はありますか

あります。ただし通常の単一カメラ撮影より弱めで、これは DualCam や他の同時録画アプリがあえて省いた機能ではなく、セッションそのものの性質です。マルチカメラのキャプチャセッションが動くフォーマットは、単純な補正モードしか公開しておらず、単一カメラが呼び出せるような強めのデジタル平滑化は使えません。解像度の上限や「高品質」プリセットが無いのと同じ話で、2 系統のカメラを同時に動かすためのハードウェア予算がそこまで賄ってくれないということです。

影響が一番出るのは手持ち撮影、とりわけピクチャ・イン・ピクチャの小窓です。小窓はもともと元映像を切り抜いて縮小したものなので、そこにぶれが乗るとさらに目立ちます。補正が弱い理由がわかれば、実際に取るべき対策も自然と見えてきます——この場面ではスマホがぶれを吸収してくれる前提には立てないので、撮り方の側で対応する必要があります。

マルチカメラセッションで補正が弱くなる理由

強めの手ぶれ補正は、実際に見える画角より少し広い範囲を撮っておき、そこからどの窓を切り出すかを毎フレーム決める仕組みです。ぶれは画面全体が揺れる代わりに、その窓が画像の中で動くという形になります。この方式はセンサーの余白と毎フレームの計算コストを余分に必要とし、カメラ 1 台だけを動かすセッションにはその余裕があります。

マルチカメラセッションにはその余裕がありません。セッション内の各入力は、マルチカメラ対応と明示されたフォーマットで動く必要があり、両方のストリームの合計コストは、リアルタイムの GPU 合成やエンコードと一緒に、1 つのハードウェア予算に収めなければなりません。マルチカメラの条件を満たすフォーマットは、たいてい最も基本的な補正モードしか提供せず、単一カメラが呼び出せる平滑化モードは選べません。アプリが低い設定をあえて選んでいるのではなく、その下にあるフォーマット自体に上位モードが用意されていないのです。

実際の映像にはどう出るか

単一カメラで最も強い補正モードにして歩きながら撮ると、映像はほぼ滑るような滑らかさになります。同じように歩きながら同時録画を撮ると、自分の足取りがより多く映像に残ります。壊れているわけではなく、同じ iPhone の単一カメラ撮影で慣れているほど吸収されていないだけです。

ピクチャ・イン・ピクチャは、この差を目立たなくするどころか、むしろ目立たせます。小窓はもともと元映像を切り抜いて縮小したサンプルなので、同じ量の物理的なぶれでも、フルサイズの画面より小窓の中で占める割合の方が大きくなります。フルフレームなら軽い揺れで済むぶれが、小窓の中ではより激しく揺れて見えます。

フォーマットが代わりにやってくれない分、撮り方で安定させる

話しながらではなく、録画を押す前に構えを決める

脇を締めて両手でスマホを持つ、近くに肩や戸口があれば寄りかかる——どれも費用はかからず、毎フレームの平滑化よりも手持ち撮影には効きます。構えはレイアウトや構図と同じで、撮影前に決めておく価値があります。撮影の途中でより良い持ち方を探すこと自体が、避けたかったはずの動きを加えてしまうからです。

歩く・運転する・しばらく動き続ける撮影は固定する

三脚、ダッシュボードマウント、胸や腰に付けるストラップ——スマホを安定した一点に固定できるものであれば何でも、ぶれを発生源で取り除けます。完全には補いきれないフォーマットに後から吸収させようとするより確実です。これは車載 vlog やワークアウト動画で挙げているのと同じアドバイスですが、あちらは発熱や構図という別の理由からのものです。それでも結果として、手ぶれ補正の不足分もあわせて解決してくれます。

よくある追加の疑問

720p と 1080p を切り替えると、映像の安定感は変わりますか。

変わりません。マルチカメラセッションでは、キャプチャ解像度と手ぶれ補正モードはカメラフォーマットの別々の性質です。解像度が変えるのは記録される情報量であって、ぶれがどれだけ平滑化されるかではありません。どちらの設定でも補正の効き方は同程度です。

同じ iPhone なら、単一カメラの動画の方が同時録画より常に安定していますか。

手持ち撮影であれば、通常は単一カメラの方が少し安定します。単一カメラセッションは、マルチカメラセッションでは使えない補正モードを呼び出せるからです。固定した状態や構えて撮った映像であれば、そもそも吸収すべき生のぶれが少ないため、この差は縮まります。

DualCam に手ぶれ補正のオン・オフ設定はありますか。

ありません。カメラの操作項目の中に補正の切り替えはありません。土台となっているマルチカメラフォーマット自体に、切り替え先となる上位モードが用意されていないためです。ここで実際に効くのは設定項目ではなく、構えを安定させることやスマホを固定することです。

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