DualCam

ワイプの小窓で顔が歪んで見えるのはなぜか

2つのカメラを1枚に合成する処理がこれを引き起こしているわけではありません。顔をほぼどんなスマートフォンのレンズに近づけても、少し幅広く、鼻と額が前に押し出され、耳が後ろに引っ込んで見えます。これは広角レンズの遠近感によるよく知られた現象で、腕を伸ばした通常の自撮り距離でもすでに存在し、レンズに近づくほど強くなります。ワイプがこの歪みを生んでいるのではなく、もともとあった歪みに気づきやすい、より小さく厳しい舞台を与えているだけです。

この状況を悪化させる直感には理由があります。小窓は画面上では小さく見えるので、その中の顔をもっと近づけて「ちゃんと埋めた」ほうがよいと感じるのです。ところがこの直感は、小窓が実際にどう動作しているかとはちょうど逆です。理由がわかれば、設定を一つも変えずに解決できます。

レンズの問題であって、合成の問題ではない

遠近感による歪みは距離によって生まれるもので、特定のカメラやアプリによるものではありません。被写体がレンズに近いほど、レンズに近い部分——顔で言えば鼻や額——が、耳や頭の側面など遠い部分に比べて大きく写ります。離れれば「近い部分」と「遠い部分」の差が小さくなり、歪みもそれにつれて小さくなります。これはどの iPhone の前面カメラでも、どのアプリでも、2つ目のカメラが関わっているかどうかに関係なく成り立つ話です。

DualCam はカメラから送られてくる映像をそのまま合成するだけで、その上にさらに歪みを加えることはありません。レンズに近づいたことですでに歪んでいる顔は、歪んだままフレームに入り、通常の距離で撮った顔は普通のままフレームに入ります。顔の形が決まるのは合成の段階ではありません。

小窓だと、なぜより目立つのか

ワイプの小窓は、元映像を縮小し、選んだ形にトリミングしたものです。DualCam の他の場所と同じくトリミングであって引き伸ばしではないため、小窓自体が新たに歪みを加えることはありません。小窓が変えるのは、顔がその窓の中でどれだけの面積を占めるか、そして比べる材料になる周囲の情報がどれだけ残っているかです。

腕を伸ばした距離で生じるわずかな歪みも、全画面のショットなら肩や背景、部屋の端など見た目が普通なものが周りにたくさんあるので、目はその小さな伸びを気にせず読み飛ばします。同じ顔をほとんど何も見えない小さな隅の窓に切り出すと、大きく写った鼻や額がその窓のほぼすべてを占めてしまいます。歪み自体が強くなったわけではなく、それを目立たなくしてくれていた周囲の情報が失われただけです。

離れても失うものはない

小窓はもともと元映像を縮小したものなので、端末を少し遠ざけても、意味のある範囲で顔が小窓の中で小さくなりすぎるということはありません。元映像がどれだけ大きく撮られていたとしても、DualCam はそれを小窓に収まるサイズへ縮小するからです。離れることで実際に得られるのは、レンズとの距離そのものです。そしてこの距離こそが、トリミングや縮小が行われる前の段階で、顔がどれだけ歪むかを決めている唯一の要素です。

普通の自撮りで使うのと同じ、腕を伸ばした程度の距離で十分です。ワイプの小窓のためにそれより近づく構図上のメリットは何もありません。元映像をどれだけ近くで撮ろうと、窓自体はもともと小さいままだからです。

後面カメラが小窓側でも同じ物理法則が働く

ワイプの小窓に入るのは顔とは限りません。チュートリアルや工作動画では、手元やキーボード、食材に寄った後面カメラの映像を小窓に、前面カメラや広めのショットをメインに置くことがよくあります。ここでも法則は同じです。後面カメラのレンズに近い部分は、遠い部分に比べて大きく写るので、手元に寄ったマクロ的なショットにも同じ種類の伸びが生じ、レンズにいちばん近いフレームの端でもっとも目立ちます。

後面カメラを対象から数センチ離し、被写体を「近くにあるように見せる」作業は小窓側の縮小に任せるほうが、レンズを対象に押し付けるよりきれいに見えます。

撮りながら確認する。プレビューがそのまま録画結果だから

ファインダーに映っているものが、歪みも含めてそのままファイルに書き込まれるフレームなので、推測する必要はありません。録画を始める前に、実際に使うつもりの距離で端末を構え、メイン映像だけでなく小窓そのものを見てください。それでも顔が幅広く見えるなら、直すべきは角やサイズではなく、距離です。

小窓のサイズ・形・角は録画中でも変更できますが、すでに回している最中に違和感に気づいたときも、いちばん早い直し方はやはりいちばん単純な方法です。窓のサイズや形をいじるのではなく、端末を少し遠ざけてください。

よくある追加の疑問

小窓を大きくすれば歪みは直りますか。

直りません。サイズはこの窓がキャンバス上でどれだけの面積を占めるかを変えるだけで、元映像を撮ったときにレンズと顔がどれだけ近かったかには関係しません。窓を大きくしても、同じ歪んだ比率がより大きく表示されるだけです。

小窓の形を変えると改善しますか。

改善しません。正方形、円形、縦長の角丸は、いずれも同じ縮小済みの元映像を違う形にトリミングしているだけで、トリミングする前からあった歪みを打ち消すものではありません。

録画したあとから直せますか。

直せません。DualCam は2つのカメラをその場でリアルタイムに1つのフレームへ合成するため、顔がフレームに入った時点の形が、そのままファイルの形になります。直すべきは録画前または録画中に端末と顔の距離をどう取るかです。

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